今日も一日、おつかれさまでした。
食事の支度、着替え、トイレの付き添い、声かけ。やっと一人になれる夜が来ても、気持ちがなかなか休まらないことはありませんか。明日のことを考えたり、今日の自分を振り返って落ち込んだりして、気づけば遅い時間になっている。そんな夜を過ごしている方は、きっと少なくありません。
- 夜になっても気が張ったまま
- 今日の自分を責めてしまう
- 自分の時間が夜しかない
- 疲れているのに寝つけない

夜になると、どっと疲れが出るのに、頭だけは休まらなくて。

今日も本当におつかれさまでした。寝る前に、ほんの少しだけ自分をいたわる時間をつくってみませんか。
この記事では、介護で疲れた夜に、ほっと一息つくための小さな工夫をまとめました。全部やらなくて大丈夫です。気になったものを一つ、今夜試してみてください。
夜に気持ちが休まらない理由

体は疲れているのに、夜になっても気持ちが休まらない。それは、あなたの気持ちが弱いからではありません。
介護をしている毎日には、夜まで気持ちが張りつめやすい理由がいくつもあります。まずは、その理由を知ることから始めてみましょう。理由が分かるだけでも、「自分だけじゃない」と少し肩の力が抜けるかもしれません。
夜も気を張っている毎日
夜中に呼ばれるかもしれない。物音がしたら、すぐに気づけるようにしておきたい。
介護をしていると、夜もどこかで耳をすませていることがあります。一日じゅう気を配ってきた緊張は、布団に入ったからといって、すぐにはほどけないものです。
一日を振り返って責めてしまう気持ち
「あのとき、きつい言い方をしてしまった」「もっと優しくできたはず」。
静かな夜は、一日の出来事を思い返しやすい時間です。できなかったことばかりが浮かんで、自分を責めてしまう。それだけ、毎日真剣に向き合っている証でもあります。
自分の時間が夜しかない暮らし
家事や片づけを終えると、もう遅い時間。
「今しか自分の時間がない」と思うと、疲れていても、つい起きていたくなります。休む時間と自分の時間が同じ夜の短い時間に重なっていることも、疲れが残りやすい理由のひとつです。
夜のほっと一息のはじめ方

厚生労働省の睡眠ガイドには、寝る前の過ごし方について、次のように書かれています。
そのためには、寝床に就く前に少なくとも1時間は家事や仕事、勉強に追われずリラックスする時間を確保することが有効です
介護をしていると、1時間はなかなか難しいかもしれません。けれど、数分でも「ここからは自分の時間」という区切りをつくるだけで、気持ちの切り替えにつながります。ここでは、今夜からできる小さなきっかけを紹介します。
明かりを少し落とす工夫
夜は、部屋の明かりを少し落としてみましょう。睡眠ガイドにも、夜の過ごし方として次のような言葉があります。
夜間はやや暗い環境でゆったりとリラックスして過ごし
ただし、夜中にトイレの付き添いなどで動くことがある場合は、足もとが暗くなりすぎないようにしておくと安心です。足もとを照らす小さな明かりを使うのもひとつの方法です。
深呼吸でつくる一日の区切り
椅子に座ったまま、ゆっくり息を吐いて、ゆっくり吸う。それを数回くり返すだけでも、「今日はここまで」という区切りになります。
睡眠ガイドでは、腹式呼吸や音楽、アロマなどのリラックスの方法にふれたうえで、次のようにも書かれています。
注意すべきは、全ての人に効果が保証されたリラクゼーション法はないということです。
だからこそ、自分が心地よいと感じる方法を選べば大丈夫です。
今日できたことを一つ思い出す時間
寝る前に、今日できたことを一つだけ思い出してみてください。
「ごはんを食べてもらえた」「一緒に笑えた」「自分もお昼を食べられた」。どんなに小さなことでもかまいません。できなかったことより、できたことで一日を閉じると、気持ちが少しやわらぎます。
温かい一杯でほっと一息

温かい飲み物を両手で包むと、それだけでほっとするものです。
湯気や香りを楽しみながら、一杯を飲み終えるまでは自分の時間と決めてみるのもおすすめです。夜に飲むものを選ぶときは、少しだけカフェインのことを気にしてみてください。
湯気と香りを楽しむひととき
お湯を沸かして、カップに注ぐ。その数分も、ほっと一息の時間です。
急いで飲む必要はありません。湯気が立つのを眺めたり、香りを楽しんだりしながら、ゆっくり味わうことを大切にしてみてください。
夜に選びたいノンカフェインの飲み物
コーヒーや緑茶、紅茶などにはカフェインが含まれています。睡眠ガイドには、次のように書かれています。
カフェインの夕方以降の摂取は、夜間の睡眠に影響しやすい。
なお、茶類のカフェインは茶葉(チャノキ)に含まれるため、茶葉を使用していない麦茶、そば茶、黒豆茶、とうもろこし茶、その他カフェインを含まないハーブティーなどに置き換えるのも良いでしょう。
夜の一杯は、麦茶や白湯、カフェインを含まないハーブティーなどを選んでみてはいかがでしょうか。
ハーブティーという選択肢
夜の一杯の一例として、ハーブ専門店エンハーブのブレンドハーブティー「ゆったりおやすみ~」を紹介します。名前を変更している途中のため、商品ページでは旧名の「ぐっすりおやすみしたい時に」と表示されていることがあります。
おやすみ前のティータイムに親しまれているハーブをブレンドした、ノンカフェインのハーブティー。
出典:エンハーブ 商品ページ
バレリアンを中心に、カモミールやパッションフラワーなど6種のハーブがブレンドされています。商品ページでは、バレリアンは「個性的な香り」と紹介されているので、香りの好みは人によって分かれるかもしれません。
商品ページには、次のような注意が書かれています。
- ・お薬を服用中の方は、事前にお医者様にご相談の上で利用をご検討ください。
- ・妊娠中・授乳中の方は、事前にお医者様にご相談の上で利用をご検討ください。
出典:エンハーブ 商品ページ
ここでは、介護をしているあなた自身の一杯として紹介しています。介護を受けているご家族は薬を飲んでいることも多いので、ご家族にすすめる場合は、主治医に相談してからにしてください。
体をゆるめるほっと一息

介護では、抱える、支える、かがむといった動きが続き、知らないうちに体に力が入っています。
気持ちを休めるには、体の力を少し抜いてあげることも大切です。夜に体をゆるめるための、無理のない工夫を紹介します。見守りが必要なご家族がいるときは、落ち着いている時間や、ほかの家族がいる時間を選んでくださいね。
ぬるめのお湯につかる時間
シャワーだけで済ませがちな方も、ときには湯船につかってみてください。睡眠ガイドには、次のように書かれています。
就寝前に少しぬるめの湯船にゆっくりつかると、身体全体が温まり血行が良くなるとともに、寝つきも良く、睡眠も深く、主観的な睡眠の質も良くなります
反対に、熱すぎるお湯には注意が必要です。
極端に湯温が高いと、交感神経の活動が亢進し、かえって入眠を妨げる可能性もあります。
「気持ちいい」と感じるくらいのぬるめのお湯で、ゆっくり体を温めてみましょう。
肩や首をやさしくほぐす工夫
介護のあとは、肩や首がこわばっていることがよくあります。
肩をゆっくり回したり、首を左右にゆっくり傾けたりして、気持ちいいと感じる範囲でほぐしてみてください。痛みがあるときや、しびれがあるときは無理をせず、医療機関に相談しましょう。
体を預けられるクッションがあると、座ったままでも力を抜きやすくなります。介護にも家族のくつろぎにも使えるクッションについては、こちらの記事でまとめています。

好きな音に包まれる夜
好きな音楽、雨の音、ラジオの小さな声。心地よい音に包まれると、気持ちがゆるみやすくなります。
ただし、夜中に呼ばれる可能性があるときは、イヤホンで耳をふさがず、呼ぶ声が聞こえる音量で楽しむようにしましょう。
自分をいたわる夜の心がけ

ほっと一息つくために、何かを「する」ことと同じくらい大切なのが、自分への声のかけ方です。
毎日がんばっている人ほど、夜になると自分に厳しくなりがちです。夜くらいは、自分にやさしい言葉をかけてあげてください。ここでは、自分をいたわるための考え方と、つらさが続くときの相談先をまとめました。
できなかったことより、できたこと
介護に「完璧」はありません。
うまくいかなかった日も、今日一日を一緒に過ごしたことには意味があります。できなかったことを数えるより、できたことを一つ見つけて、自分をねぎらってあげましょう。
家事を明日に回すという選択
洗い物が残っていても、洗濯物がたたんでいなくても、明日に回して大丈夫です。
今夜のあなたが休むことも、明日の介護を続けるための大切な準備です。家事を少し手放す方法は、こちらの記事でも紹介しています。

眠れない夜に無理をしない考え方
疲れているのに眠れない夜は、焦ってしまうものです。けれど、睡眠ガイドにはこう書かれています。
眠気が訪れていないにもかかわらず無理に眠ろうとすると、脳の興奮がむしろ高まり、寝つきを悪化させることがあります
眠れなくても、体を横にして休めるだけで少し違います。「眠らなきゃ」と焦らなくて大丈夫です。
横になっているのがかえってつらいときは、一度起きて、温かい飲み物でひと息ついてから、また横になってもいいのです。
眠れない日が続くときの相談先
眠れない日や、気持ちが沈む日が続くときは、一人で抱えこまないでください。
睡眠ガイドでは、次のような場合は医師に相談するよう書かれています。
本ガイドに記載されている事項を実践しても十分な時間眠れない、睡眠で休養感が得られない、日中の眠気が強いなどの症状が継続し、それらの症状が日中の生活に影響を及ぼしている場合は、速やかに医師に相談しましょう。
- 眠れない日が続くとき:かかりつけ医に相談する
- 気持ちがつらいとき:厚生労働省「まもろうよ こころ」で、電話などの相談窓口を探せます
- 介護の負担が重いとき:お住まいの地域の地域包括支援センターや、ケアマネジャーに相談する
夜のほっと一息のよくある質問

最後に、夜のほっと一息について、よくある疑問をまとめました。
どれも、できるときに、できる範囲でで大丈夫です。気になるところから読んでみてください。
夜も介護があって時間がとれないとき
夜にまとまった時間をとるのは、難しいことも多いですよね。
そんなときは、温かい飲み物を一杯飲む、深呼吸を3回する、といった数分でできることからで十分です。昼間のすきま時間にできる息抜きは、こちらの記事でまとめています。

ハーブティーを飲むときの注意
ハーブティーは食品ですが、ハーブによっては、薬を飲んでいる方や妊娠中・授乳中の方は注意が必要なことがあります。
紹介した商品のページにも、お薬を服用中の方や妊娠中・授乳中の方は、事前に医師に相談するよう書かれています。ご家族にすすめる場合も、主治医に相談してからにしましょう。
寝る前にスマホを見てしまうとき
自分の時間が夜しかないと、ついスマホを見てしまうものです。睡眠ガイドには、次のように書かれています。
寝室にはスマートフォンやタブレット端末を持ち込まず、できるだけ暗くして寝ることが良い睡眠につながる。
急にやめるのが難しければ、布団に入ったら画面を見ないなど、小さなルールから始めてみてください。
スマホを眺める代わりに手を動かす時間については、こちらの記事でまとめています。

気持ちが沈む日が続くとき
気持ちが沈む日が続くのは、それだけ疲れがたまっているサインかもしれません。
一人で抱えこまず、かかりつけ医や、厚生労働省「まもろうよ こころ」で紹介されている相談窓口を頼ってください。話すだけで、気持ちが少し軽くなることもあります。
家族に休みたいと言えないとき
「自分が休んだら迷惑をかける」と思うと、休みたいと言い出しにくいものです。
けれど、介護する人が倒れてしまっては、ご家族も困ってしまいます。休みたいと伝えることは、介護を長く続けるために必要なことです。家族に言いにくいときは、ケアマネジャーに相談して、介護サービスを増やすことを考えてもいいのです。
夜の見守りがつらいとき
夜中に何度も様子を見に行くのは、体にも気持ちにも負担がかかります。
見守りの機器やサービスを使うと、そばにいなくても様子に気づけることがあります。カメラを使わない見守りサービスについては、こちらの記事でまとめています。

今日もおつかれさまのまとめ

介護で疲れた夜に、ほっと一息つくための工夫を紹介しました。
- 夜に気持ちが休まらないのは自然なこと
- 明かりを落として、一日に区切りをつける
- 夜の一杯はノンカフェインを選ぶ
- ぬるめのお湯で体をゆるめる
- 眠れなくても、横になるだけで少し違う
- つらさが続くときは一人で抱えこまない
全部やらなくて大丈夫です。今夜は一つだけ、自分のための時間をつくってみてください。
今日も一日、本当におつかれさまでした。
読んでの感想や、「こんなことも書いてほしいな」と思うことがあれば、気軽に教えてください。ひとことだけでも、とてもうれしいです。お名前は書かなくて大丈夫です。


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